人がペダルを回すとき(こぐとき)円運動の上から力がかかり、そのときリアホイールは路面に対してトラクション(路面を下に押す力)が働いていますので自転車は前に進みます。しかしペダルが円の真下(下死点)にきたとき下に押さえ付ける力=トラクションがなくなりますのでリアホイールは空転=スリップしてしまいます。そのときにリアホイールにトラクションがかかればどんなとき(ペダルを回しさえすれば)も自転車は効率良く前に進もうとしてくれます。これこそがこの「SCALPEL」のスイングアームの働きで、リアサスユニットはトラクション(リアホイールを路面に押さえ付ける力)を制御しているにすぎない言わば究極的な「トラクションコントロールバイク」なのです。 リアストロークが最大でも67mmと少なめで下りでの高性能は望めません。ですからリジットバイク的な乗り手のテクニックを要して下りをせめなければなりません。しかしそこにマウンテンバイクの乗りこなす楽しさがあり、登りはリアサスが「登らせてくれ」、車体はリジットバイク並に軽量でとても扱い易いバイクとなっているのです。そうですねー自走で登山道等のシングルトラックに入って行くなんていう使い方が一番合っているとおもいます。 SCALPELシリーズはは2005年モデルから全てのグレードのチェーンステイがアルミ製からサーモプラスチックに変更され剛性アップとより軽量になっています。2006年モデルも全モデル共通のフレームは継続となり、定価30万円以下で発売されるSCALPEL900が新たに追加発売されました。1000以上の販売価格も定価が2005年の税前価格ですから同スペックでも実質5%の値下げとなっています。フレームも共通ですが リアサスユニットも900からTEAM REPLICAまで全機種共通で 「Fox Float RP3」が付いています。このユニットにはPRO PEDALの調整機能が付いており、リモートレバー操作をしなくてもユニットの動きを3段階で設定できます。FサスはSCALPEL900のみ80mmストロークのヘッドショックSupper Fatty Ultra DLRで1000以上は片持ちサスのレフティー(110mmストローク)となっています。1000のFサスはアルミアウターのLefty Speed DLR2、2000はカーボンアウターのLefty Carbon Speed DLR2、3000とTEAM REPLICAはペダリングロスを排除したアンチボビングシステム機能を持つFOX Terra Logicが入った「LEFTY SPEED CARBON FOX TERALOGIC TT」です。ちなみにレフティーフォークは年々動きがスムーズになっているような気がします。他のスペックでは900のブレーキは機械式ディスクで、ホイールはチューブありタイプです。 900と1000はコンポがSRAMです。ホイールセットは1000以上がチューブレス対応となり、ブレーキも油圧ディスクとなります。ちなみに1000はマビックのクロスランドで完成ホイールです。2000と3000はコンポがそれぞれXT、XTRとシマノメインでTEAM REPLICAはSRAMの最高級グレードX-0です。3000とTEAM REPLICAのホイールはマビックのクロスマックスSLと豪華な装備です。標準で付いているペダルは各機種ともにビンディングペダルです。 |
スカルペルシリーズのサイズ選びの注意点
フレーム適正サイズ(おおよその目安)
SIZE / 適正身長 [cm] ()内はギリギリOK
|
|||
S
|
M
|
L
|
XL
|
163-170
|
170-176
|
177-185
|
183-193
|