「586」は間違いなく軽量フレームです。しかし超軽量カーボンフレームにありがちな軽いからといっても剛性感を犠牲にしたり走行性能が不安定になるような危うさは「586」ではほとんど感じられません。他の軽量カーボンフレームでも十分な安定感は得られると思います。ただ「586」はもっとスゴく「危うさが微塵も感じ取れない」ぐらい走行安定性に優れているのです。LOOKはラグを使ったフレームを今まで発売し続けてきましたが今回の「586」ではモノコック形状で前三角を形成しています。実際に乗り味も今までのLOOKカーボンバイクとどこか違うような感じで、「バネ感を強制的に作り出さない」乗り味にクセがなく、好き嫌いをあまり感じることなく誰もが乗れるはずです。

この「586 SL」や「585 RSP」や他のカーボンバイクと比較しても新型の「695」のペダリングのスムーズさは優れていて特に平地ではズバ抜けて良いです。ただ、斜度が徐々にキツくなる登りや激坂を使うヒルクライムではフレーム全体がカチッとした乗り味で軽さもあり走りにキレがある「586 SL」の方が良く走るようです。とうとう定価が40万円を切りました。発売から3年目？4年目ですからもう完全に完成されたフレームです。それらを考えるとフレーム単体重量970gでこの定価はかなり安いです。「586 RSP」のRSPポスト（定価￥26,250）が発売されます。この「586 SL」にも付けること（フレームカット後）ができます。これで調整に時間のかかる「E-POST」ともおさらばできます。